(…これからはちゃんと鍵閉めとこ……) あたしは心ん中で密かに思った。 「遊びに来た!」 「…あぁ、そう……」 「おっじゃましまーす!」 異様にテンションの高い杏はあたしの部屋にズカズカ入って来た。 「やっぱ部屋のつくりは皆一緒なんだねー」 両手を広げて辺りを見回す杏。 (そりゃそーだろーよ…) 「やっぱ一人より、紅と一緒にいた方がいい―――……って、あれ……」 杏が突然、広げてた両手をおろして言葉を止めた。 「……?」 「紅、どうしたの?」 「え、何が?」