「えぇー……紅と部屋違うじゃん。マジ何のこの学校」 (学校にキレても…) 杏が部屋のカギを指でくるくる回しながら言う。 「部屋違うって言っても、皆それぞれ一人部屋だし……二人で一つのとこなんてどこの部屋もないよ」 「え、そうなの?!」 「さっき担任が言ってたの聞いた。それに名簿で順番決まってるんだしさ。隣の部屋だからいーじゃん」 「そうだねっ」 「じゃ、まだ後で」 「うんっ」 あたしは杏にそう告げて、部屋のカギを開けて中に入った。