「瑠威くんの弟のくせに真逆だな」
「学校来んな」
「生きてる価値ないよ」


「 人 間 の ク ズ 」


「遊威くんってほんと残念だよね-」

笑いながら僕の身体を踏みつける脚。
古い傷を抉るように。
新たに傷を増やすように。

「っ ... あ゛ぁ、」


声にならない声がもれる。

(助けて ... !)

そんな願いは虚しくそのまま意識は闇へ落ちていった。









思えば物心ついたときには既に独りだった。

[宇津木家の汚点]親戚からそう呼ばれてたし、家族だって合って無いようなものだった。
親からの暴力は当たり前で、双子の兄に憐れむような目見られてた。

エメラルドグリ-ンの瞳という日本人離れした容姿の所為で。
たったそれだけ。
されども大きくて。

(また仲間はずれ、)

そうやって周りとの溝は深く深く。
決定的になっていく。