「いらっしゃいませ~…」
いかにもだるそうに客を招き入れた(?)のは、橋元百合(はしもと ゆり)。
私はこのコンビニに先月からアルバイト(所謂、パシリ)として働いてる。
バイトを始めたキッカケは……とりあえず、暇だった。
お金に困る程家は貧乏でもないしかといって、有り余る程お金は持ち合わせてはいない。
一般的なごく普通な家庭で幸せに過ごしてきた。
……それでも、友達にはあたしは幸せには見えないそうで。
――学校。
『百合!あんたは彼氏欲しいとか思わない訳!?』
『いらないって』
『嘘ね!絶対嘘!!寂しいじゃん!!恋人たちの行事を独りで過ごすのは!!』
『何よ、“恋人たちの行事”って』
『はぁ!?どんだけ知識ないの!!』
……朝から騒がしく私の恋愛事情を突っ込むのは友達の原崎澄佳(はらさき すみか)。
