「はい、じゃあここまで」

ながいながい数学の授業が終わる。

やっと4時間目が終わった。

「あいな~売店いかへん?」
「いくいく!ちょっと待って!」

メイクが崩れてないか鏡でチェックしみんなのいるところまで走る。

「クリームパン、クリームパンっと」

大好きなクリームパンを片手にカフェオレをとる。

「これがないとだめだわ」
「やっぱチョココロネだって!!」

3人は声を合わせて言う。
私はお菓子をかいわすれたことにきずいた。

「ごめん。買い忘れたものがあるんだ。先いってて」
「了解!!」

みんなが教室に向かったことを確認し
前を向く。

そのとき腰に激痛が走った。

「いったああああああ。」
「ごめん、大丈夫か?」
「うん。」

買ったばかりのクリームパンがつぶれている。

「クリームパンが、わりい今かってくるからまってて」

2分もたたないうちに買ってくる。

「ごめんな?ケガないか?」

私はひだり膝をそっと隠す。

「大丈夫だから」
「大丈夫じゃないじゃん、保健室いこ?」

言われるがままにつれてこられた。

「血でてるじゃん。ごめんな?大丈夫?」
「平気ですこんなん。」
「消毒したげる」

君は不器用な手つきで消毒液をつける。

「いたたたたた」
「ごめん、大丈夫?」
「平気、多分」

絆創膏をはり、顔をあげる。

「ほんまごめん、君の名前は?」
「私はあいな。君は?」
「俺はらいた。こんどお侘びになんかおごるから
めアド教えてよ」

「はい」
「今日メールするから」
「う、うん」

らいたと名乗る君はどこかへ消えてしまった。

それが君との出会いだった。