朝日が上るときには、太陽の光が目にしみるから、路地裏に置かれたビールケースに座って目が慣れるのを待つ。


「キミ、いつもここにいるよね。」


後ろから男の声が聞こえた。


声をかけられるのには慣れている。


まず声のするほうにゆっくり振り向く。


そして相手の顔を見て『私ですか?』というキョトンとした顔を見せる。


最後に一言返事をして声を聞かせてやるのだ。


「あの…、なんでしょうか?」


よしっ!決まった。