キミを信じる【完】

初めてスンに本当の名前を呼ばれて、ドキってした。


なんかむずがゆいっていうか、照れるっていうか、呼び慣れてない感じ。


「いつも同じ場所に座って人ごみをボーッと見てる来夢。その目がなんか冷めてる目線だった。なのに見知らぬ人が声かけると完璧に可愛い人間になって返答してたから、俺も直接この子と話してみたいって思ってたんだ。」


ありのままの自分と作ってる自分を見られてたなんて、今思うと本当に恥ずかしい過去。


スンに出会ったばかりのころは、私の趣味は人間観察で、よく人の反応を見るのにいろいろ行動したりずっと人のこと見てたんだよね。


今じゃ私の目線の先にはいつもスンがいるよ。


「来夢は俺のこと信じることできないって言ってたけど、俺も人のこと言えないくらい信用なんて言葉とは無縁だったよ。むしろ人を簡単に信用する人間は馬鹿だって思ってた。」


私には人の信じ方がわからなかった。


スンは人を信じることを拒んでたってこと...?