「ほら、帰るぞ。」


スンはちょっとだけ赤面してる私に手を差し出してきた。


なんだか余計顔が赤くなったような気がするけど、そんなこと気にしないでスンの手を取った。


スンが私の手を引いて駅の方へ歩き出す。


「あ、今日はスンの家に泊まりたいの。」


逆にスンの手を引いてスンの足を止めた。


今月お金ピンチなのに今朝定期が切れてることに気づいた。


学校の最寄り駅から家の最寄り駅まではたったの1駅だけだけど、やっぱり毎日のことになるとばかにならないし。


スンの家は学校から近いから、学校に行くのに時間もお金もかからない。


「そうなの?んじゃこっちか。」