キミを信じる【完】

「ちょっと金貸して。仕事始めたら返す。」


辱めもなく娘にお金を貸してと言ったあげく、もうすでに手を出されていた。


仕方なく鞄から財布を取り出すと、すぐにお父さんに取り上げられてお金を抜き取られた。


「高校生にしちゃ持ち過ぎだろ。おまえバイトしてるのか?」


「ううん。あこおばさんが食費をくれるから。」


「働かなくても生活出来るなんてな。おまえバイトしろよ。」


そう言い放ってお札だけを抜かれた財布を投げ返された。


投げられるなんて思っていなかったから、受け取れずに地面に落ちる財布。


私が財布を拾って顔を上げたときには、もう既にお父さんは私に背中を向けて歩き始めてた。