コイスルオトメ




あたしがダンボールを持った人とぶつかってよろけた瞬間。



「危ない!」



と男の人の大きな声が聞こえた。



あたしどうなっちゃうんだろ…



きっと…いや…



絶対に落ちたら痛いよね。


バカなあたし。



なんで、前見てちゃんと歩いてなかったんだろ。



あたしはただ目をギュッと瞑って落ちるのを待っていた。