*沖田Side*
巡察もとっくに終わり
1人で大好きな桜並木を歩いて
屯所に向かっていた
すると大きな桜の木を見上げる
人影を見つけた
背中まで伸びた長い漆黒の髪を
風に揺らし
異国の服装をした女の子
土方さんに怪しいヤツは
女子供でも屯所につれてこい
って言われてるから
声をかけようと思って近づくと
「あたしも桜の木になりたいなぁ..」
その言葉にあまりにも共感できて
ついどうでもいいことを喋ってしまった
女の子はびくっと肩を揺らして
ゆっくりわたしの方を振り向く
その姿はあまりにも美しすぎた
わたしがなぜでしょう、と問うと
桜は儚いから美しい
美しいものになりたいのは当たり前だ
とはっきり答えた
美しいその子に
そんなことを言われた
わたしは可笑しくなって
笑ってしまい
適当に返事をした

