「...はい」
あたしは布団にくるまった
なんで新選組のファンなんかなったんだろ?
新選組は人の心がないただの人斬り集団だ
なんでこんなとこ来ちゃったの?
タイムスリップしたいなんか思わないきゃよかったんだ
母さん、帰りたいよ
学校のみんなに会いたいよ
涙が出てくる
こんなとこで
あんな人の前で泣きたくないのに
どんどんどんどん涙が溢れてくる
「ふぇっ、...」
「おい、泣いてんのか?」
土方副長が恐い声で聞いてくる
「泣い、て、なんか、ない、で、す...」
あたしは嗚咽混じりにそうこたえた
すると急に大きくてごつごつした手に
頭をぐしゃぐしゃと乱暴に撫でられた
あたしはびっくりして
慌てて起き上がり振り向くと
目の前にきれいな土方副長の顔があった
「俺がわるかった....
いろいろ考えてて、少し気が立っていた
だからもう泣くんじゃねぇよ」
鬼の副長と恐れられている
土方副長が、今は仏に見えた
「お前がなにかしない限り
お前を悪いことにはしない
新選組は人斬り集団なんて言われてるが
根はいいやつばっかなんだ
すべて俺がわるい」
あたしは驚きでもうなにも喋れない
「そういうことだ
だからもう寝ろ
疲れてるだろ」
そう言うとその人はまた文机に向かった
逆に寝られなくなってしまった
まさか土方副長にあんな風に言われるなんて
土方副長もきっと根はいい人なんだ
あたし、やっぱりここでなら
生きていけるかもしれない
もっと新選組の人たちをしりたい

