「みどりん?いおりん?聞いてないよ?」
「言ってないもん」
「実は僕ら生徒会役員でさ」
「副会長なんだって?」
「お、そこまで知ったの?」
「結構それ重要じゃない?」
「重要?」
「そうでもなくない?」
「いや、重要!しかも私まで生徒会役員に引き抜かれるとかなんとか…」
「あー、多分じき連絡行くよ?」
「さくら、抜き打ち2位だったでしょ?生徒会は成績上位者で成り立ってるからね」
「なにそれー?」
家に帰れば、二つの靴。
家のお手伝いさんに聞けば兄は部屋とのこと。
あれから、生徒会まで後一歩のところでUターンして、教室で3人から話しを聞けば次から次へと明かされる驚きの話ばかり。
私は兄を問い詰めるために、部屋に来たのに
「てか、二人とも自由すぎ!」
部屋のあちこち、改めて自分が金持ちだってことを思わされるようなものばっか。
しかも話しを聞いてるのにベッドに入りながらゲームしたり、ソファーで勝手にティータイムとってたり…。
「さくらも食べる?」
「これ案外美味しいよ」
「そうじゃなくて!!」
「さくらから話しそらしたんじゃんか!」
「そうそう、僕らからも話したいことあるんだよね?」
なんていきなりいつもと違う雰囲気になるもんだから……
悔しいけれどちょっとだけ、ドキッとした。
何、自分。
兄だよ…兄?
