放課後になり、俺は教室で馨を待つ。
生徒会長のせいかどこかへ言行ってしまった。

(まだかよ・・・)

そう思っているとガラッと勢い良くドアが開いた。
そこ居たのは息を切らした馨だった。

「ごめん・・・遅れた・・・」

「はぁ・・・さっさと案内しろ、時間がない」

「分かった、じゃあ・・・上から案内するね」

「あぁ、頼むぜ」

俺と馨は鞄を持って上から行く。
色々教室があって分かりにくい・・・

「で、ここが」

「ふ~ん・・・」

「分かってる?」

「全然」

「はぁ・・・いつでも聞いてよ」

「そうするぜ」

「じゃ、帰ろうか、遅くなると先生達に迷惑がかかるし」

「あぁ」

俺達は下駄箱へ行く。
俺は自分の下駄箱を開けて驚いた。
そこには・・・沢山の手紙が・・・

「何だ、これ」

「ん?あ~ラブレターだ」

「ラブレター?」

「転校して来たそうそう大変だね、うわっ!?」

「馨?」

馨の方を見ると俺と同じくらい凄い手紙の数
良く見ると全部男子の名前が

「全部男かよ」

「まぁね・・・いつもの事だから慣れたけど」

「姫とか呼ばれてたよな?」

「うっ・・・聞いてたの?」

「あんな近くで呼ばれてて気づかない奴が居るか?」

「そ、そうだよね・・・」

馨は頭を掻きながら苦笑する。
そして諦めたのかため息をつきながら説明をし始める。

「俺さ、顔が童顔で背が低くてさ・・・声変わりもしてないから女子と間違えられてたんだよ、それに病気がちだし・・・んで、いつの間にか”姫”って呼ばれるようになってたんだよ」

「へぇ~(ボソッ)その童顔は変わってないんだな」

「ん?何か言ったか?」

馨が上目遣いで俺を見て尋ねてくる。
その行動に俺はドキッとする。