「渡すからチョコ」 手の平を私に向ける愛子。 「待って…やっぱ渡すの止めよう?」 もたもたする私。 「はぁ…」 呆れてしまった。 「分かった!渡すから誰からかとかは言わないで」 「名前を言うなって?」 「うん」 そうじゃないとやれないよ…。 「分かった。名前を言わないで渡す」 「ありがとう」