「よろしくね。遥君」

松川 琉美が、ニコッと笑った。

………か、かわいい…。

笑った松川さんの顔は
女の俺から見ても、
かわいくて…。



まさに、“女の子”って感じ。


俺みたいな中途半端な、
女の子なんかじゃなくて。


………なんて言えばいいんだろ。
こーゆーのって。



とにもかくにもあたしは、
この子を見て、
“嫉妬”したんだ。



あたしの中にある、
“女心”を、揺さぶられた。


だけど、今は何もできないから。
だからあたしは、
少しだけ…虚しくなった。