「ん・・・?」


低い唸り声みたいなのが聞こえた。


「あ、ごめんなさい!起しちゃいましたか?」



準備室から出てきたすらっとした男の人。



「いや・・・それより本を」


そう優しく言って、私の落とした本を拾う。


「これ、どこ?」

「こ、この棚の上です」


私ってば、また手伝わせちゃって・・・ほんと申し訳ないな。