図書室の戸締りはすべて私の役目。
自分から立候補した・・・なんて言えれば聞こえはいいけど、実際、押し付けられたようなもの。
鍵をかけ忘れたり、中の異変を確かめずに帰ったりなんかすれば、絶対後で怒られたりしめられたりしちゃうそう。
だから、準備室のチェックは念入りにしなきゃ・・・。
「・・・え?」
そこに見えたのは、壁一面のほぼ空の本棚、数冊の本、そしてそれを枕にしている男の人―。
見覚えがあった。
その男子の名前は、堂本 大(ドウモト トモ)。
校内一のサボり魔として知られる、堂本くんだった。