「美久ー!!
 おはようさんっ」

「あ、翔汰っっ!!
 おっはぁ~」

私達は、すごく仲良くなった。

「あ、そだ。
 美久、今度付き合ってくれん?」

「え、何で?どしたん?」

「妹がそろそろ誕生日なんだよ―――…
 オレ、何買っていいか分からんからさぁ~…お願いっ」

「…わかった!!
 付き合うよ♪」

正直、彼女がいるのか?!と思ってしまった。
小さなことでも、私を頼ってくれてるのがすごく嬉しかった。

―――そして、放課後…

「美久ー!!行こうぜっ」

「あ、ちょっちょっと待って!!」

テスト前だから、教科書とかをバッグに詰めていたのだ。

私が教科書を持っていたら、そっと誰かの手が伸びてきた。

バッとその顔を見ると、翔汰だった。

さりげなく重い教科書を軽々と持っていってくれた。

「あ、ありがと…。」

「重そうにしてたからなっ」

「翔汰…優しいね…」

「そ…そんぐらい普通だろっ!!」

頬を真っ赤に染めて、ぷい、とそっぽを向く。

「い…行くぞっ」

「うんっ」

私達は、学校を出た。