さよなら...愛してる。



「何で翔汰が…?!…んんんんっ!!!」

「黙れ美久!!!
 お前、オレのこと好きなんだろ??」



「…はぁっ…あ、あなた翔汰じゃないの?!」


「……そいつは、オレの双子の兄の翔悟だ…。」


「?!」


「美久…続きしようぜ…??」


口を覆われる…息がまたできなくなる…。


「あっ!!!…ふっんんんんんっ!!!」


また入れられた。

痛い…怖い…誰なのこの人…!!

私…翔汰と違う人と…!!!

あ、そうだった…。


翔汰は飲み物買いに行って、スーパーまで歩いて行ってたんだった…。

帰るのが早いと思ったら、まさか…!!!


「………美久から離れろ翔悟。」


「オレたちは今、…っ!!っ楽しんでんだよっ」


「…ぁっ!!!んんんんんんっ!!!!!!」




"違う"




ただその言葉を言いたいだけなのに、口がふさがって声が出せない。


ごめんなさい、翔汰………。


本当は、あなたと愛を通じあえたことが嬉しいと思ってしまったの…

違う人と愛を感じあっていたなんて…



本当に…ごめんなさい。



涙がとめどなく溢れる。