愛のかけら。

あたしたちが病院に着いたとき


みんな何故か泣いてて。


なんとなくわかってた。


何が起こったのかくらい。


でもそんなの嘘であってほしかった。


そんなわけないって何度も自分に言い聞かせた。


だけど…




「百合、詩…新一とさよならして」

目を真っ赤にした新一くんのママに言われた。


何で…?


何でさよならなの?


さよならなんてしたくない。


でもあたしの瞳に映ったのは
もう目を開けない新一くんで…。


何で?


何で新一くんの顔にそんなもの
被せてるの?


失礼だよ。


まるで死んだみたいじゃない。


あたしはゆっくり新一くんの近くまで行く。


「新一くん…?」


反応はなくて…


嫌。


何か言って。


いつもみたいに「百合」って言って

お願い。


「新一くん、起きて?帰ろ?」


体を揺らしても返事はなくて。


「新一くんてばっ!!」


あたしは涙が止まらなくなってた

「百合…」


「何で…起きて。新一くん」


あたしは体を揺らし続けた。


「百合、やめろ」


龍斗くんが言った。