ある日ー


「おはょ。」


あたしは詩にいつものように
挨拶した。


「おはょ。」


ん?


今返事が返ってきた?


あたしは驚いて詩の顔を見る。


「何?」


そんなあたしに詩は尋ねる。


「だって挨拶したから…」


「しない方がよかった?」


「してしてー。」


いつも挨拶しない詩が
挨拶してくれたことが
凄く嬉しかった。


それからあたし達は
仲良くなっていった。


「百合、話したいことがあるんだけど…」


詩が真剣な表情で言うもんだから緊張する。


「ん?」


「聴いて嫌いになるかもしれない」

「誰が?」


「百合が。」


「誰を?」


「ウチを。」


何であたしが詩の話を聴いて
詩を嫌いになるの?
そんなことあるわけない。


「嫌いにならないし。」


「百合とこれからも傍にいたいから言いたくて。」


「聴かせて?」


どんな話を聴いても
あたしは詩を嫌いにはなんない。