家に着くとお母さんは出掛けているようでいなかった

すぐにシャワーを浴びた
自分の体を見てみると傷だらけだった
腕と足には切り傷とあざ
そして顔は殴られた時の腫れ

怖い。なんであんな目に合うの・・・
シャワーとともに涙を流した
凌には言えない。知られてはいけないんだ
言ったら、知られたら、嫌われる。嫌われたくない

部屋に戻り由里に電話した

「由里ごめんね」

「ちょっと大丈夫なの?川崎さんって人から聞いたけど、なんで1人で公園に行ったの!」

「だって…」

「何もなかったって言ってたけど…」

「うん、大丈夫。健太くんが助けてくれたの。健太くんがいなかったら私…」

またあの恐怖が私を襲う

「本郷は知ってるの?」

「昨日電話しようと思ってたら…」

「そっか。言わない方がいいね。本郷キレるわ」

「うん、わかってる」

言えるはずがない

「とりあえず、明日は絶対学校おいで。もう卒業まで少ししか中学にいられないんだから」

来週、受験の結果が出てそのあとはすぐ卒業式になる

「うん、ちゃんと学校行くよ。心配掛けてごめんね」

「じゃあ、深く考えるな!」

「うん、ありがとう」

そう言って電話を切った

この日からあの恐怖で眠れなくなったんだ