やさしい手のひら・前編【完結】

いつもうるさい由里がやけに今日はおとなしかった

「由里?どうしたの~元気ないよ?」

「亜美…」

何かあったのだろうか

ちゃんと話を聞いてあげようと思い、
由里の前の席に座った

「私ね…、告られた…」

告られた?いつ?誰に?

「ちょ、ちょっと待ってえぇ~!」

私はかなり驚いてしまった
とりあえず落ち着こうと思い

「由里、質問いくよ!まず、いつ言われたの?」

由里は私の目を見つめる
由里がとてもタかわいく見えた

「昨日ね、家に来て…外出ようってことになって…近くの公園で…」

私は興味津々で聞いた

「それでね、好きだって。付き合ってほしいって」


私までドキドキしながら聞いていた

「で、由里!相手は誰?」

「うん、坂下慎」

私は目が点になった同時に本郷の友達…
そう頭に本郷が浮かんだ

「亜美、坂下=(イコール)本郷って考えたでしょ?」

「はい、すいません」

そう、私は坂下の友達は本郷と言うことが先に頭に浮かんだ

「由里どうするの?」
「う~ん悩んでる」

由里はそう言って窓の外を眺めていた