帰り、凌の家に寄り、案の定進路の話になった

「どこの短大にするの?」

どうしょう・・・

「うーん、まだ決めてないかな」

「俺は地元の大学だな」

やっぱり凌は地元にするんだ

「亜美だって地元だろ」

「あ、うん」

言えない。でもいつかは言わないといけない。それなら今言った方が・・・

「凌、私・・・」

「東京行くき?」

凌は声を低くくし、冷たい言い方で私に言った

「・・・」

「また川崎さんかよ!」

「ここにはいたくない」

健太との思い出がいっぱいあるここにいることも嫌だった

「じゃあ、東京じゃなくていいだろ。隣の県だってあるしな」

「待って、もうちょっとゆっくり決めさせて」

「そんなに東京行きたいなら行けよ」

凌は怒ってしまい、私に背中を向けてしまった。私が悪い。東京に行きたい私が悪い

「今日はもう帰れ」

私は凌に何も言えなくて、そのまま凌の部屋を出て来てしまった

「何やってんだろ・・・」

凌が怒るのも当たり前だ。まして健太のいる東京に行きたいなんて、誰だって怒ると思う

私は透き通った夜空を見ていた。目尻にそって涙が流れる。きらきら光る星を見つめ、忘れられるのなら健太を忘れたい・・・そう思った