4人でライブハウスに着いた

心臓がうるさい。私の中で騒いでいた

何ヶ月ぶりに来ただろうか・・・懐かしさが私を襲う

「亜美こっち」

今までに見たことがないぐらいライブハウスは満員だった。凌が混んでいる中、私の手を離さずにいてくれた

良い場所がもうなく、私達は一番後ろの壁に寄りかかり、ここで見ることにした

もうそろそろ時間だ。健太が出てくる。私の手が汗ばむ

会場が暗くなり、シーンとなった

照明が付いてステージにはみんな定位置に立っていた

健太…

私は一度上を向き、涙を押し殺し、もう一度前を見た

すごい歓声の中、健太は歌を歌っている。歌っている健太を見ると一緒にいた頃のことが頭を蘇る

もういなくなってしまう。もう会えない

凌が急に私の手を強く握り

「ちゃんと見れ」

「…うん」

言われた通り、私は健太を見ていた

何曲か歌い、健太のMCに入った