「…学くん」

「久しぶりだね」

「うん」

「いろいろあったんだね」

「すいません。何も言わないで」

仲良くしていたのに、今は気まずかった

「あのさ…健太と何があったか俺はわからないけど、あいつ変わっちゃってさ」

「健太が…?」

「毎日けんかばっかして、飲み歩いてるんだ。バンドの練習とかはちゃんと来て、そういう面は大丈夫なんだけど。一人で家にいたくないみたいで…。知らない女の家で目覚ましたり、めちゃくちゃなんだ」

私のせいだ。私が健太をそうさせたんだ

「もう戻れないの?」

学くんは私に言った

「…もう2度と戻りません」

「なんで?健太を嫌いになって別れたの?」

「違います!嫌いになんてなれません」

「じゃあ、どうして?」

「戻っちゃいけないんです。私が隣にいちゃいけないんです」

「健太ほっとくの?」

「すいません」

謝ることしかできなかった

「亜美ちゃんってそういう子だったんだ?」

「…」

これでいんだ。私が悪者でいんだ

「わかった。もう言わないわ」

学くんは頭に来てしまったのか屋上から出て行ってしまった

健太お願い。いつもの優しい健太に戻って。私がいなくても前へ進んで…そう唱えるしかなかった