季節は夏となり、あと3週間で夏休みとなる

「亜美、飯食おう」

いつものように凌と屋上へ行きお弁当を食べる

私は自分の家に戻り、お弁当を持参するようになった

あれから学年が違うため健太と会っていない。後ろ姿は見たけど、すれ違ったりしたことはなかった

「夏休みどっか行くか?」

お弁当を食べながら、凌が言った

「どこ行くの?」

「亜美が行きたい所」

「うーん、難しい」

「本屋でも行って旅行の本でも見に行こうか」

「うん」

凌とは旅行に行ったことがない。凌が一緒ならどこでもよかった

凌の携帯が鳴り

「慎だ」

そう言って凌はしゃべりだした

「慎呼んでるから、ちょっと行ってくるから待ってて」

「うん」

何があったのか聞こうと思ったら急いで出て行ってしまった。私はお弁当も食べ終わり、青い空を眺めていた

ガチャ

屋上のドアが開く音が聞こえ私はドアの方を見た