凌は何も言わずに雑誌を見ている。私はそんな凌の顔を見ながら何を言われるかドキドキしていた

「亜美かわいく写ってる。これはこれで思い出として大事にしとけよ」

私が思ってことを凌は言わなかった

「あ、うん」

私は凌から雑誌をもらい鞄に閉まった

「川崎さんと付き合ってたことは消せることじゃない。何度もそういうの見てきて悔しい思いしてるし。今、亜美が俺の隣にいるだけで十分だから」

凌は私を優しく抱き寄せた

「もう同じことは繰り返さないし、二度と離さないから」

私の顔を黙って見つめ

「好きだよ」

と言ってキスをした。修学旅行の時、強引にしたキスとは違いそっと優しく大事そうにキスをした

「もう泣かせない」 

私も凌にしがみ付き、凌の温もりを感じた。健太とは違う温もり。この温もりになれ、いつか健太のことも忘れて行くのだろうか

私が大好きだった凌がここにいるんだ。私の初恋の人。別れて私はまたここに戻って来たんだ。自分の意志で…