やさしい手のひら・前編【完結】

部屋に入り、何があったのか考えてみた

朝から、学校では喋っていなくて、
体育館でメールが来て・・・面と向かって話していないのになんで?
私には今日の健太くんの態度がどうしてもわからなかった

電話をしてみようとか、メールをしてみようとか
いろいろ考えたけど、そんな勇気が私にはなく、もし健太くんに嫌われてしまったら私はどうしたらいいのかと・・・

知らずに涙がこぼれ落ちていた

私は泣きながら寝てしまっていた
鏡を見ると泣いていたことがばれるような顔で目が真っ赤に充血していた

「今日はご飯食べるのやめよう」

そう思い、また携帯を握り締めベットに横になった

ピンポーン

下で音がしたが私は気にしていなかった

「亜美~健太くん来たわよぉ」

「えっ?」

今来られたら泣いたのがばれてしまうと思い、
また鏡を見直した時

ガチャ

健太くんが入って来てしまった

私はどんな顔すればいいのか、わからないのと健太くんが目の前にいる嬉しさと、
そして別れよって言いに来たのかもしれないというのがパニックを起こし、
その場にしゃがんで泣いてしまった

「亜美ごめん」

健太くんは私を前から抱き、謝った
その『ごめん』は何?別れようの『ごめん』なの?

「俺さ・・・」

「言わないで。どうせ別れようって言うんでしょ。だったら帰って。聞きたくない!」

私は頭がおかしくなるんじゃないかってぐらい、泣き叫んだ