「俺の後輩の亜美」

私はそう紹介された

「健太が女連れて来るなんて初めてじゃん」

「うるせーよ」

健太くんが顔赤くして照れていて、私まで恥ずかしくなった

「亜美ちゃん?俺同じバンドでキダーやってるんだ。白樺高校の祐介(ユウスケ)よろしく」

祐介くんと握手した

「かわいいよな~亜美ちゃん」

「触るなよ」

「健太、怖ッ」

「ハハハ」

「よし、練習だ」

健太くんの掛け声でみんな楽器についた

「あれ?健太くんは?」

「俺、ボーカル」

「すごーい」

健太くんがボーカルなんてなんか感動した

演奏が始まった

ほんとに健太くんの声?
綺麗な声、切ない声、私は感動して涙が出て来てしまった

「何泣いてんだよ」

「だってぇ…感動しちゃって」

「ありがとな」

「いや~健太くん優しいね。普段なんかクールでさ。女なんか寄せ付けないからね」

と、祐介くんは言った

「そうなんですか?」

「余計なこと言うなよ」

なんだかすごく楽しくて、いい曲が聞けて来てよかった

「よし出番だぞ」

と、ベースの龍(リュウ)くんが言った

「亜美、会場行くぞ」

「あっ、うん」

会場は暗くて人の顔がよく見えなく、
健太くんに引っ張られ席に着いた