今日行くことは由里には言った
由里は『新しい恋でも見つけてこい』と言った
それもありかもしけないけど、
私にはまだまだ時間がかかりそうな気がした

ピンポーン

急いで階段を降り、玄関に出た

「おー」

「今行きますね」

ミュールを履き、外に出た

「おい、露出しすぎじゃね?」

「はあ?そうですか・・・いつもですよ」

「目のやりばに困るんだけど」

健太くんも180ぐらいあって、
私を見下ろす
まるで凌といるような錯覚になる
でも隣にいるのは凌ではない

「会場で俺から離れるなよ。たまに変なのいるから」

「変なのってなんですか?」

「お前かわいいから」

「何言ってるんですか」

私は健太くんの背中を叩いた

「無理に笑うな。ゆっくり進めばいんだ」

やっぱり私の辛い所を見逃さない
こんな言葉を言われたらまた、泣いてしまいそうだ

「大丈夫です」

「そっか。敬語やめれよな。お前らしくねぇよ」

「あっはい」

「ほらまた」

「気をつけま・・気をつけるね」

「はい、よろしい」

私の気持ちを柔らかくしてくれる
私は健太くんに甘えてていいの?