なんとか話さないとまた喧嘩になってしまう

そう思った私は、

「坂下慎っていつから由里のこと好きだったんだろうね?」

「小学生の頃からみたいだ」

そう本郷が答えてくれた

「すごいね~そんな人いるんだね」

「いるだろ!」

突然本郷が大声を出した

「なんでに怒るの?」

私が聞くと

「あっ、ごめん」

怒る意味がわからない

「慎だけが小学生から好きって訳じゃないんだよ。他にもそういう奴はいる」

私も小学生の頃から本郷が好きだから
言っていることはわかる
言えない言葉を心の中で言っていた

「夏休みさ~慎達と海行かねぇ?」

「えっ?私も?」

「うん、お前行かないと俺一人じゃん」


「うーん、邪魔じゃないのかな?」

「いいじゃん、みんないたほうが」

「うん、わかった」

嬉しさ半分、不安半分で行くことに返事をしてしまった

「じゃ、俺帰るわ」

本郷は軽く手を挙げて帰って行った

行くべきなのか?
行っていいのか?
他にも女の子はいるのに私でいいのか?
とても悩んだ

そんなことを思いながら夏休みが来た