泣き疲れて、凌の膝の上で眠ってしまっていた

ハッと、目を覚ます

30分ぐらいウトウトと寝てしまったようでその間、
ずっと私の頬に触れていた

「痛かったよな。腕も足も傷だらけだな」

申し訳なさそうに私を見た

「大丈夫。凌がいるから」

凌がいれば怖くない
凌がそばにいてくれたら強くなれるんだ

「私帰るね」

「えっ?泊まっていかないの?」

「うん、あの日気を失って健太くんが私を自分の家に運んでくれて…だから帰らないとお母さん心配するし」

「なぁ…あいつとは何もないんだよな?」

「ある訳ないじゃん。命の恩人だけだよ」

「それならいい」

「送って行くから」


「うん」

凌は私に気を使ってあの公園を通らないように帰ってくれた

玄関の前で

「亜美、俺は何があっても離さないし、誰にも渡さない」

「うん」

私が中に入るまで見守ってくれた