凌が鼻をすすっている
私なんかのために泣いてくれていた

「怒ってごめん。さっきの奴に嫉妬した。俺だって山本の事で亜美に嫌な思いさせたのに」

「ううん。凌は何も悪くない」

「凌…私…。凌のそばにいていいの?山本さんじゃなくていいの?」

「山本?あいつ、しつけぇんだよ。だけどちゃんとはっきり言うから。亜美にはもう心配かけない。だから俺のそばでずっと笑っててほしい」

私の震えがだんだんと落ち着いていく
私にはやっぱり凌の温もりが
必要でこの温かさがないとだめなんだ

「もう1人で外出んな。亜美かわいすぎるから心配。夜出るときも連絡して。俺も行くから」

「それは出来ないよ。凌にだって凌の時間があるんだから」

「亜美が苦しむのが嫌なんだ」

凌が好き。もう私には凌しかいない