恋色語

高梨さんと八木が先に帰ってて良かった。またからかわれる所だった。


ブー…、ブブーッ…


スマホが振動したから見てみると片桐からのメールが送られてきた。


「連絡来たの?渚」

「あ…ま、まぁ…ね」


そっと、見られないようにメールを読むと

「今時間があればいつもの所に来て欲しい」

と書かれていた。初めての呼び出しだった。


「さ先帰ってて。私少し用ができた」


と言って部屋を出ようとした時…


「旭!」

「ん?」

「なんか良かった気がする。今まで会うなとか言って悪かったし、ありがとな」

「中村からお礼とか気持ち悪いし。まあ素直に受け止めとく」


そう言って、私は片桐の待つ屋上に向かった。