恋色語

「あら?渚ちゃんいたんだ。…そちらの方は彼氏?」

「違います!決して!」


部室に入ってきたのは高梨さんだった。片桐を見るなりそう言わないでほしい。


「そうなの?でも好きか嫌いかっていったら?」

「まあす…て何言わせるんですか!?」

「そっか。じゃあ嫌いか?」

「かっ…く~…あぁぁ~…」


片桐も乗ってきて何も言えなくなった。こいつの事は何て言うか…。好…それはまだ困る。


「じゃなくて、高梨さんこっちの人は…」

「知ってる。片桐 怜君でしょ?お姉さんから度々聞かされたわ。えーとデジカメはと」


高梨さんはそう言うとデジカメを探し始めた。やっぱりアルバムで見た通り知ってたんだ。