多分見ないだろうな。分かってる。
でも、もっと知ってほしい。その上でこれからを決めてほしい。
「絢香さんを否定してはいないんでしょ?当時の絢香さんがどんな人かもっと知るべきだよ」
「知ったところでどうなるんだよ」
「絢香さんの気持ちが分かるかもしれない。片桐に清林高校を薦めた理由も、してほしいことも。
入学するまでじゃなくて、したあとのことも考えて薦めたと思うの」
数秒の沈黙が訪れる。
過去じゃなくて未来を見据えていたとしたら、まだ絢香さんの想いは消えてない。
そして、片桐の手がアルバムに伸びた。
最初の目次から、ページが増えるにつれ月日が経っているのが分かった。
また写真の側にはコメントが添えられていて、その時の気候、温度といった環境と、挿入者の感想が書かれていた。
一ページ目。
4月。桜の季節。
今年も清林高校では桜が咲きました。とてもきれいです。桜吹雪も夢じゃない!
そこで!なんとお花見を企画しちゃいました。
とはいっても、窓際にお菓子並べて食べるだけなんだけどね。来年は弟にも見せれるといいなー!
担当:片桐絢香
でも、もっと知ってほしい。その上でこれからを決めてほしい。
「絢香さんを否定してはいないんでしょ?当時の絢香さんがどんな人かもっと知るべきだよ」
「知ったところでどうなるんだよ」
「絢香さんの気持ちが分かるかもしれない。片桐に清林高校を薦めた理由も、してほしいことも。
入学するまでじゃなくて、したあとのことも考えて薦めたと思うの」
数秒の沈黙が訪れる。
過去じゃなくて未来を見据えていたとしたら、まだ絢香さんの想いは消えてない。
そして、片桐の手がアルバムに伸びた。
最初の目次から、ページが増えるにつれ月日が経っているのが分かった。
また写真の側にはコメントが添えられていて、その時の気候、温度といった環境と、挿入者の感想が書かれていた。
一ページ目。
4月。桜の季節。
今年も清林高校では桜が咲きました。とてもきれいです。桜吹雪も夢じゃない!
そこで!なんとお花見を企画しちゃいました。
とはいっても、窓際にお菓子並べて食べるだけなんだけどね。来年は弟にも見せれるといいなー!
担当:片桐絢香

