恋色語

昼休み、屋上のいつもの場所に片桐はいた。晴天で風が気持ちいい。


「また寝てる。うん…今日こそ聞いてやるんだ」


とはいえ起こして…いいよね。あ、寝返り。へー、近くで見てもやっぱかっこいいからモテ…


「ん?」

「は…はにゃやあぁ!」


目が合った!至近距離で。近くで見るんじゃなかったし。おまけに変な声出して。


「そんなに遠ざかるなって。何の用だよ」

「べべべ別に。重要っちゃ重要だけど」


何動揺しちゃってんのよ私?ドキドキ静まれって。


「ふーん、まいいや。手短にな」

「あ、うん。て寝直さないで。真剣な話なの。できれば向き合って」


そう言うと片桐は頭をかきながらあぐらして座った。


「実はね、昨日神宮寺さんと話したんだ。で、神宮寺さんも片桐に関わるなって言ってきた。

…教えて。どうしてみんなそんな事言うの?」