恋色語

片桐の傘の方が大きいからと、神宮寺さんは傘を貸してくれた。

う~ん、せっかくの好意だからね。少し悪いけど素直に受け取っておこっか。


「ありがと。じゃあまた明日返しにいくね、神宮寺さん。そいじゃさようなら」


女の子が持つようなかわいらしい傘を広げ、私は二人と別れた。