恋色語

新しい舞台。新しい学校生活に胸が高鳴る。教室に入るとやっぱ私達の席は前後だった。

賑やかなクラス。とりあえず席に座る。


「ねえねえ、渚は部活入るの?」

「何かしら入る予定。でも、卒業時に胸はって楽しかったって言える部活がいい」


「じゃあ私も同じ部活入る~」



そんな会話が続いて、今日の学校は終わるはずだった。なのに…なのに…。



………

―放課後―

「佐織ちゃんどこ~?ここどこ~?」



…迷子になりました。



広い。広いよこの学校。綺麗だけども。教室で『おトイレに行くから先に校門行ってて』なんて言うんじゃなかった。


地図ないし。この廊下いつまで続くの~?…あ、男子生徒発見。

私のリボンと同じ紺色のネクタイ。一年生だけどいい。お願い、迷える子羊(私)を解放してあげて!!


「あの~道を知りたいのですが、校門はどちらに…?」