恋色語


5月の下旬になった。もうそろテストか~。ん、あれって。

登校してると片桐の姿が見えた。声かけ…いいや。もうあいつとは関わらない。決めた。


「でも隣にいる人誰だろ?」


片桐の隣にはかわいい娘がいて、話はしてないけど一緒に歩いていた。

同じ1年生か。無視されてるけど。近づかない方がいいって。


「あの娘もかわいそうに。片桐のこと分かってるのかな?」

「あいつって見た目通り話さないし、人を拒絶するんだよな~。

私も少し大人しくして水色に変えようかな~」

「そうそう。そうなのよあいつは。でも私今日水色だからそこは安し…てうわっ」


人の脳内に変なナレーションを入れてきたのは中村だった。

いつの間に隣にいたんだよ。


「影薄いわっ!」

「逆。気配消してたの。で、今日は純白ちゃんからアクアちゃんになったのか」


カアアァ…。
な…ななな。
下着の色…言っちゃってた。しかもこいつ私の顔見て確信しやがった。