恋色語

そんな風景が依頼数と同じ数だけあった。それってどんなに凄い部でも、笑顔がない部よりいい気がする。


「まあな。依頼者は用を片付けてくれて笑顔だ。あとは俺達が面白おかしくしてるから成り立ってるんだろうな」

「うん。…入るかはあと1つ。もう1つだけ依頼してから決めてもいい?」

「部存続は決定してる。じっくり考えて決めろ。3年間の学校生活かかってるからな、純白ちゃん」

「あ…高梨さーん!!こいつサボってまーす!」


学校3階にいた高梨さんに聞こえるように。あ、気づいて手を振ってくれた。


「俺は!今ほど喜びを感じたことはない!!空き缶サイコー!超楽しい~!」


そう言いながら凄い勢いで缶を潰しはじめた。くすくす笑った高梨さんは校内へ消えた。


「お…俺を過労死させる気か」

「羊さんが失礼な事言うから」

「俺は八木だっつーの!」


ガッコン!

再び大きな音が響いた。

その後依頼した先生からジュースをもらって、この日の部活は終わったのだった。