恋色語

聞こえないように小声でね。

記事はさっきの出来事も含んで構成されてる。これで一連の作業はおしまいね。


「どうだった?こんな部活だけど楽しかったかしら?」

「はい、楽しかったです。でも入るかはもう少し考えさせてください」

「5月終わるまでに決めとけ。あ、それと…今日から中村と一緒に帰れ」

「「……はぁあ!?」」


中村と同時に声が出た。どうして!?なぜにこいつと帰らねば?


「道途中まで一緒だろ。部長命令だ。仲良くイチャイチャしながら帰れ」

「あのね、冗談も大概に…うっ」


高梨さんが真剣なまなざしで見てきてる。これは目で分かる。損しないし、おやりなさい。

普段は佐織と二人で帰るけど、その頼みの綱は合意か。


「ふざけんな。どうして俺があんな…ぅ」

「一緒がいいわよね~、中村君」


向こうにも高梨さんパワーが。まずい、この人の笑顔は断れない。


「うーん。私はいいけど渚と中村君はどう?」

「「い…一緒に帰らせてください」」