恋色語

風が吹く。二人の髪をなびかせる。少し、かっこいい…。


「で、何で後ついてきた?」

「…え、ぇえ!?」


バレてました。


「えと、あれから調子はどうかなと気になりまして」

「普通」

「「………」」



どうしよう、会話がなくなっちゃった。何か…何かないかな。


「相談とかあればのるよ?ねえ、何かない?」

「…お前さぁ、何で俺に関わるの?それに、質問はあるけどお前じゃ答えられない。やめとけ」


いきなり突き放された。あの吸い込まれそうな瞳に見据えられ、口が動かない。

私何もしてないのに。ただ話そうとしただけなのに。


「怒っ…てる?私……何かし…」

「怒ってない。あの日俺の手を引っ張ってくれたのには感謝してる。

だが、もう俺に近づくな。…目障りだから俺の前から消えろ」


グッと眉をひそめて睨みつけてきた。分からない。どうしてそんな事言うの?

気づけば唇を噛みしめていた。ムカつく。嫌いになってきた。