恋色語

「入部しないと君達が新聞部を潰した事になる。さあ、極悪人になるかな?

答えが決まったら明日の放課後、3階資料室に来てくれ。そこが部室だから」


部室への行き方が書かれた小さなメモを強引に渡された。


「じゃ、また明日な。…極悪非道の犯罪者、父の仇」


最後に、人を魔王みたいに呼んで男子生徒は去っていった。

問題が増えてしまったよ。どうするよこれ。


「佐織、また明日考えましょ」

「そうだね。時間はあるから答えは明日に」


まだ時間はある。入らなかったら…何もしてないのに物凄い罪悪感がのしかかる。

けど新聞部って…。入ったら後悔しそうな部活なんだけど。





………
翌日の放課後。

「時間なくなったよ佐織。どうするよあの新聞部」


結局答えは決まらず、そのまま放課後になってしまった。


「ん~、とりあえず行くだけ行く?私達他に行きたい部活ないし」


…そうなんだよね。合った部活ないんだよね。