恋色語

「ふーん。騙して帰る作戦か。勧誘断るのには一番いい方法だ」


ほら見破られたー。…今頃気づいて困った顔をされても私が困るってー。


「渚、少しだけ聞きましょ?ね、少しだけでいいから」

「…はぁ、分かった」

「マジで?まぁめんどいが説明するわ。ああめんどくさい」


なら私達帰るんだけど…。


「俺は新聞部っつう部活やっててな。毎月校内新聞を発行、主な仕事はそれだけ。

ただな、部員がいないんだよ。廃部寸前なの」


新聞部…。確かあった。文化部の隅っこにそんな部活あった。


「俺が声かけたのは君達だけ。イコール君達が入ってくれないと歴史ある新聞部は……廃部」


カチッ。あ、佐織の親切スイッチが入った。ヤバイこれ無視できなさそう。


「廃部…ですか?」

「そう廃部。新聞部を生かすも殺すも…君達次第。我が部の運命は今君達にゆだねられた」


私達がどう動くかで部活が潰れる。除名され、永久に活動停止。

なんかスケールが大きくなってきた。