「ショウ!ショウ=ウィンド!どこじゃ!!」


神官姿の老婆が、宮殿の廊下を、人を探しながら歩いている。
そこへ、同じく神官姿の男性が慌てて老婆の元へ駆け寄ってくる。


「タァーシャ様、大変です!!サッシュ殿の姿まで見当たらないようです…」

「なんじゃと?!」

「どういたしましょう…、このままですと儀式の時期が…」

「あの、悪ガキ共めぇ〜!今日が、どれほど大切な日か理解しとらんようだな!」


怒りに肩をワナワナと震わせるターシャ。


「よし、こちらにも考えはある。おい…」


男に耳打ちをするターシャ。
男はターシャからの言葉にビックリする。


「えぇー!!よろしいのですか?そのような…本人の承諾も無しに…」

「よい!私が全て許す!」

「しかし、ターシャ様…」

「つべこべ言っておらんと、さっさと行かんか!時間が無いのじゃ!!」


男はターシャの一喝に驚き、再び慌てて走りさってゆく。
ターシャは、その姿を目で追いながら不適な笑みをこぼす。


「ガキ共め…、見つけ出したら覚悟するがいい…」