――――息苦しい。
6月に近づくにつれて、アメが降る日が多くなった。
まだ、5月の心地よい暖かさが残るこの時期に雨が降ると、嫌なジメジメ感と変わる。
「....はぁ。」
世界史の授業を横目に、外を見てため息が出る。
キーンコーンカーンコーン。
「次回ここの部分の単元テストするから、復習しとくように。以上。」
よし終わったー♪
今日の授業はコレで終わりだから、こんな雨だしさっさと帰ろう♪
「慧(アキラ)、一緒に帰ろう?」
後ろから、親友の鈴木 梓(スズキ アズサ)の声がする。
梓は、学年でも5本に指に入るほどの美女だ。
なんでこんなあたしが関われていると言うと、幼馴染と言う奴だ。
そして、高校を入学をきに2人でマンションで同居中のなかである。

