その手を離さないで



―ズキン…。


そう言われると、胸が痛い。



「そ、そんな事ないんだからね。変な事、気にしちゃダメだよ」



もし、あたしが、あの時蒼ちゃんに八つ当たりしなければ…。



こんな事にならなかったんじゃないかって、そう思っちゃう。



「未来がそう言ってくれるなら、安心した」



「ほら、蒼ちゃん。屋上気持ちいいよ~」